べつにそれはcrimeではない。ですが、これほど恥ずべき sin はない。
その辺見庸は、谷川俊太郎が書いたものだと明らかにわかるコマーシャル用の詩を例にとって、現代日本文化の破局的状況を痛罵している。
〈むしろ耳に心地いいことば、穏やかでやさしいことばのなかに、慄然とするような悪が居座っている。ことば自体、ほとんど資本の世界、商品広告の世界にうばいとられている。やさしさも愛のことばも。ことばということばには、資本の鬆(す)が立っています。有名な詩人が大手生命保険会社のテレビコマーシャルのためにもっともらしい文章を寄せる。べつにそれはcrimeではない。ですが、これほど恥ずべきsinはない。ぼくはあれほどひどい罪はないとおもう。あれは正真正銘の”クソ”なのです。堪えがたい詩人のクソ。そうおもいませんか? そうおもわないという人はしょうがないけど、ぼくはおもわないということが怖いのです。おもわなくなったということに戦慄を感じます〉(『しのびよる破局』)
佐野眞一『昭和の終わりと黄昏ニッポン』を興味深く読んだ - mmpoloの日記 (via ginzuna)
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